JAグリーン長野の話題
JAグリーン長野A・コープ直売会 22年度の計画を達成
JAグリーン長野A・コープ直売会は2022年度、生産販売計画103%の7億6,750万円を達成した。長野市松代町のA・コープファーマーズ松代店のリニューアルオープンを追い風に、直売員の積極的な出荷が達成につながった。
報告を含め6月6日、同市稲里町のグリーンホールミナミで同会定期総会を開催。運営委員など役員16人と(株)長野県A・コープ、JA役職員が出席。22年度の実績を振り返るとともに、23年度の活動などについて議事をすすめた。22年度は大きな自然災害もなく、「安全・安心・新鮮でおいしい」をスローガンに掲げ、農産物がコンスタントにあった。22年11月にはA・コープ松代店がファーアーズ松代店としてリニューアルオープンし、直売コーナーも拡大。リニューアルに伴う1か月間の休業を取り戻すように、精力的に出荷され、同店直売コーナーは計画比110%を確保。A・コープファーマーズ篠ノ井店・南長野店も計画を超えるなど好成績を残した。加えて、肥料や生産資材価格の高騰対策として、直売会員に対し、資材助成を会費から支出し、支援につなげた。
23年度は7億8,000万円を目標に掲げ、承認。望月義寿運営委員長は「直売所出荷により農家手取りが上がり、消費者が喜び、地域も活性化するという好循環につなげていけるよう、ともに発展のためご尽力をお願いしたい」とあいさつ。安藤猛常務は「今年度は凍霜害やひょう害が発生し、JAとして販売努力をすすめるとともに、ますます直売所に出荷していただけるように生産者を支援してまいりたい」と話した。
A・コープ直売会は、JA管内A・コープ3店舗(ファーマーズ篠ノ井・ファーマーズ松代・ファーマーズ南長野)に出荷する生産者組織。1077人の生産者が所属し、「地産地消」「安全・安心・新鮮でおいしい」農産物出荷に取り組んでいる。

トマト出荷ピーク 品質そろえて出荷を
JAグリーン長野で、施設栽培の「トマト」の出荷が6月、ピークを迎える。競合産地において、燃料価格の高騰により作付けを遅らせるなどの対応がとられた結果、市場荷量が増え、販売単価が抑制される厳しい状況。JAでは、当産地産の出荷量増加に合わせ、出荷規格の統一と、「新鮮」「地産地消」を強みに、地元市場と連携した出荷により、販売単価の維持・向上につなげる考えだ。
出荷最盛期に合わせ、「トマト」の目揃会、「キュウリ」の中間目揃会を6月1日、長野市松代町の道島集荷所で合同開催。同町清野地区で施設栽培に取り組む野菜部会施設果菜専門部員11人が出席。JA営農技術員と営農販売部販売課担当が、出荷規格やJAの販売方針を説明。また、地元市場R&Cながの青果担当者を招いて市場情勢と要望聞いた。市場担当者によると、相場が下がり気味ではあるものの、地元を指名する客も多く、県産にこだわった販売を進め、昨今の資材価格高騰分の価格転嫁をめざしているという。JA販売担当も、「地元産の売り場確保には、出荷規格を揃え、安定した出荷を進めることが重要」と、改めて収穫時の6段階の色見本を示し、気温などの環境に合わせて出荷時期を見極めて収穫するよう呼びかけた。
花見敏史専門部長は「資材費が高騰している中で値上がり分を確保できるよう、規格を守り揃ったものを出荷しよう」と呼びかけるとともに、JAに対し、「農業所得増大へ向けて、アイディアを出しながら取り組んでもらいたい」と要請した。
同JA野菜部会施設果菜専門部のトマト出荷は4月27日からスタートし、5月から7月下旬がピーク。作型を変え、12月ころまで出荷を続け、1万1千ケース(1ケース=4kg)の出荷を計画している。あわせて、「樹熟トマト」など、企画販売にも取り組み、農業所得の増大を目指している。

タマネギ開始 積極的な出荷を呼びかけ
JAグリーン長野野菜部会タマネギ専門部は6月2日、タマネギの目揃会を開いた。専門部員8人が出席。営農技術員やJA営農販売部販売課担当から出荷規格や販売情勢の説明を受け、肥料価格高騰分の価格確保へ、積極的な出荷を確認した。
同部会の昨年度のタマネギ出荷をめぐっては、競合産地の出荷量減により、高単価での取引が進んだ。しかし、肥料価格や生産資材価格高騰が、生産者の高齢化に輪をかけて影響し、生産者・生産量は減少傾向にある。JAでは昨年、取引先との連携により、加工向けコンテナ出荷品の値決取引単価を8円(/kg)アップ。2023年度もこの価格の維持・上昇へ交渉すすめている。
講習では、営農技術員が収穫を前に3地点で行った作況調査の結果を報告。2LとLサイズ比率あわせて約90%と、大玉傾向。病害の発生もあったが、概ね順調。生食用のネット詰め規格と加工用コンテナ入り出荷の作業や価格の違いを説明し、労力や販売情勢を確認しながら荷造りに取り組むよう呼び掛けた。専門部員からは「肥料価格が高騰するが、手取りは長い間そのままなので、価格への転嫁とともに、費用を抑える指導をしてもらいたい」と要請を受け、改めて、JAでは施肥削減に有効な土壌診断を薦めるとともに、結果に即した施肥指導等を行うことを説明した。
JAのタマネギ出荷は6月上旬から7月中旬まで、生食用・加工用をそれぞれ地元市場に出荷する。販売情勢に合わせて、学校給食への入札や地元A・コープへの直接販売も行いながら、28トンの出荷を計画し、生産者の手取り確保に努める考えだ。

地元の農産物に触れて
長野市川中島町の桃農家 北原成人さん(48)は、昭和小学校3学年3クラスの桃栽培体験を受け入れた。学校側の要請に応じたもの。5月16日には、1組児童が摘果作業を、6月1日・8日には3組・2組の児童が「袋掛け」に挑戦するとともに、農家に質問を寄せたり、畑の様子をスケッチしたりしながら、学びを深める。
このうち、1日は3組30人の児童が、北原さんのほ場を訪れた。児童は、北原さんから桃栽培に関する話を聞き、「川中島白桃」の袋掛け作業を体験。話の中では、北原さんが出す桃に関する「3択クイズ」にみんなで答えた。その後、袋掛けについて、袋の持ち方や落ちないかけ方を教わり、一人2枚ずつ、北原さんや担任のサポートを受けながら、手の届く高さの桃に丁寧に一重袋をかけた。児童からは「難しかったけど、もっとやりたい」「桃がいつ採れるのか聞いたりできて良かった」との感想が寄せられた。
質問時間では、「桃の木から実が採れるようになるまでにどれくらいかかるか」や「桃を全部つけるとどうなるか」、「桃は最初、緑色なのに、どうしてピンクになるか」など、多数の質問を寄せ、北原さんが丁寧に回答。子どもたちは回答を書きとめ、「勉強になった」「桃を全部買いたい」と笑顔を見せていた。北原さんは、「地域の子どもたちにまず地元の農産物に触れてもらい、知って興味を持ってもらいたい」と話した。

フードドライブで地元の子供たちに寄贈
グリーン長野女性部は5月31日、長野市三本柳のJA旧三本柳支店を会場に活動する特定非営利活動法人にっこりひろばに、食料品(ダンボール4箱分)を寄贈した。同部がSDGsへの貢献を目指して行うフードドライブの一環。JAを拠り所に活動を続ける団体を支援しようと考えた。岡田晴美女性部長と石川貴志子副部長が活動中の会場を訪れ、岡宮真理法人代表に手渡した。岡宮代表は、感謝を述べ、困窮世帯への支援や同所を訪れた子どもたちに提供する考えを示した。岡田部長は「活用していただけてとても嬉しいので、私たちもいろいろ頑張って協力をしていきたい」と話した。女性部では引き続きフードドライブに取り組み、子ども食堂などの支援につなげる考え。
